ブーツ
さて、身体の次はブーツだ。
本記事の前編(-準備編-)で用意した「スネをすべて覆う靴下」を履いた足をブーツにいれたら、まずは軽く床面に対して「カカト落し」を何回か食らわしてやってほしい。
カカトと、アキレス腱がブーツにしっくり収まったら、足の指をグッパグッパと動かしてみてほしい。
パッと足の指を伸ばしきった時に、「インナー」ブーツの内側に指の先が触れるか触れないかぐらいがちょうど良い具合の大きさだ。
指が伸ばせない、なんていうのは小さすぎて、すぐに足が痛くなるし、逆に大きすぎるのも良くない。
インナー
話の途中に、さりげなく登場した「インナー」だが、通常はスノーボードのブーツは2重構造になっている。
その内側が「インナーブーツ」であり、外側が「アウター(別名:シェル)というわけだ。ブーツについてだけでも、あと何ページも書けてしまえそうだが、ひとまずここでは控えておこう。
インストラクターならば、ブーツについて何時間も語る人も珍しくはない。
シューレース
さて、お話を戻して、
ブーツの大きさの確認ができたら、次は「シューレース(ひも)」の締め上げだ。
シューレースは、1 番下(つま先側)から「ひと目」ずつ、しっかりとしめ上げていく。
よく見かける NG パターンは、ユルユルのままで余ったヒモをまるめてインナーと「タン」のすき間に詰め込んでいる、というものだ。
なぜそうしたのかを聞いてみると、
「きつくしめたら血がとまって痛くなりそうだったから」
「ゆるいほうが動きやすくて、歩きやすかったから」
というような答えが多く返ってくる。
気持ちがわからないこともないが、これは残念ながら大きな勘違いだ。
ブーツのシューレースは、自転車や車のタイヤなどの部品を固定するための、ボルトやナットだと考えるようにしてほしい。
すなわち絶対にゆるんでいてはいけない部分だということになる。
ここに詳細な「締め上げかた」を書くよりも、自分自身が精いっぱい工夫して締め上げたほうが「良いこだわり」に結びつきやすいので、いろいろ試しながらそれぞれの Best ソリューションを探し出してみてほしい。
ココで避けるべき状態は、
「ゆるい」と、「血が止まって足が痛い」の、両極端だけだ。
またまた余談になるが、
僕が好きな言葉で表現すれば、「いいかげん」となる。
ルーズという意味ではなく、
「ちょうど良い絶妙の力かげん」という意味での「良い加減」だ。