「しっくり」こない...
バックサイドターン時のフォーム(姿勢)が、イマイチ「しっくり」こない...
という事は無いだろうか?
有るかもしれない。
無いかも知れない ...が、記事にしてみる。
いきなり質問
さて、下の「バックサイドA君」と「バックサイドB君」。
貴方のお好みはどちらか?
シチュエーションは、バックサイドターン後半。
山回り真っ最中だ。
お好みについて口出しはしないが、本記事ではそれぞれのタイプについてコメントをしていく。
どちらも好みではない場合も有るだろうが、以下のコメントは何かの参考程度にはなると思う。
A 君の場合
それではA君のバックサイドターンフォームの構成について見ていこう。
下のGIF で、基本姿勢を1コマ目とする場合、
2コマ目でA君はスクールで教えてもらった「沈み込み加重」を意識して、深く膝を曲げている。
アンギュレーションの意識も忘れてはいない。
3コマ目に着目するべきは、スノーボードの角付けだ。
フルカービングを意識しているA君のブーツやバインディングは、固めのセッティングとなっているから、足首を曲げることはなかなか難しい。
その結果、スノーボードの角付け状態に大きな変化は起こっていない。
4コマ目については、横からA君の動きを確認した場合に良くわかるが、基本に忠実なA君はしっかりと前傾姿勢をとり、前脚加重の意識も忘れていない。
B君の場合
次にB君のバックサイドターンフォームの構成についても見てみよう。
下のGIF で、基本姿勢を1コマ目とする場合、
2コマ目でB 君はスクールで教えてもらった「クロスオーバー」を強く意識して、一気に体軸をターン内側に倒していく。
アンギュレーションの意識も忘れてはいない。
3コマ目に着目するべきは、スノーボードの角付けだ。
フルカービングを意識しているB君のブーツやバインディングは、固めのセッティングとなっているから、足首が曲がり難くなっているので、体軸の傾きにそのまま追従している。
その結果、スノーボードの角付け状態に大きな変化が起こっている。
4コマ目については、横からB君の動きを確認した場合に良くわかるが、基本に忠実なB君はしっかりと前傾姿勢をとり、前脚加重の意識も忘れていない。
板を踏めているか?
それでは次に、スノーボードに対する加重について、A君とB 君ではどちらの方が効率良く出来ているのかについて見ていく。
板を踏む事について、以前記事にしたことがある。
そこでも書いたが、
最も効率良く「板を踏んで」たわみを与える為の加重方向は、
真上に乗る事、すなわち板のデッキ面に対する垂直面上に加重点を置く事だ。
さて、それではA君と板の関係から見ていこう。
A君のスノーボードのデッキ面に対する垂直面をイメージして、矢印を書き込んでみた。
果たしてA君はスノーボードの真上から効率良く加重出来ているだろうか?
答えは残念ながら「No」だ。
身体のパーツのほとんどがターンの内側に外れてしまっている。
せっかくのアンギュレーションも残念な事に効果を発揮出来ていない。
次に、B君と板の関係はどうだろうか。
A君の場合とは異なり、B君の身体のパーツのほとんどがスノーボードの真上に配置出来ている。
アンギュレーションの効果も充分に発揮され、ターン外側にもしっかりと加重出来ている。
まとめ
正直な話、この記事を書くかどうかは、かなり迷った。
ここに書いたことは、いくら僕がどんくさいとは言え、20年以上をスノーボードに費やした結果として辿り着いた「答え」のひとつだ。
勿論、僕の出した「答え」が正しいとは限らない。
だが、僕の中で重要な要素(エキス)だと言う事も間違いない。
しかしながら、多くの人達が悩み、迷い、行き詰まり、困っている姿からも目を反らしたくない。
自分が得た経験が、少しでも誰かの役に立つのであれば、それ以上の喜びは無いと考え、記事にする事とした。
この記事を読んでくれた貴方が、
バックサイドターンフォームの違和感を解消出来て、
「しっくり」きたならば、
滑りの「エキス」に加えてもらえると有難い。
今回も長々とマニアックな事を書いてしまった。
最後まで読んで頂いたことに感謝!